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【ガンダム00】沙慈「僕の義兄はフラッグファイター」…その5

304 : 2017/03/30(木) 04:42:21.15 ID:sVF1DYSf0 ――アザディスタン――  荒涼とした大地に、それは一夜にして現れた幻のように灰色を広げていた。  地上戦力の航空輸送展開と高度な建築技術により構築された、仮設前線基地。  世界の警察を自負するユニオン軍だからこそ可能とするの十八番、他二国に追随を許さない展開力であった。   「まさしくヒデヨシ・トヨトミの再来だねえ。いつ見ても惚れ惚れする陣容だよ」 「……誰だ、それは」 「古代日本のキングだよ。一夜にして城を敵陣の目の前に打ち立てたとされる築城の名人だとか」 「博識だなカタギリ。だが、あくまで燃料弾薬の補給用中継点に過ぎない、過信は禁物だ」 「合点承知、ケツまくる準備はいつも万全さ」 「それは重畳」  興奮してまくし立てる白衣の盟友を窘めながら、今なお構築半ばの基地を歩く。  砂塵交じる乾いた風に顔をしかめて歩いていると、会う者が皆敬礼を送ってくれる。  全て、本作戦への要たる最精鋭への期待と敬意を込めた礼。  それに対する軽い答礼も途中から返せなくなる。  出来たばかりで行き違う波のような人々全てに反応など、とうてい無理なのだから。  時折、空から大きく影が落とされ、航空輸送機が物資とMSを満載して基地に降り立つ。  日本由来の、MS技術にも貢献した技術は荒野を滑走路に変えることも容易く行ってみせる。  既に基地には、陸戦型フラッグや地対空ミサイルを始めとした【仮想敵への戦闘準備】が着々と構築されつつあった。  アンフやヘリオンを相手取るには明らかな過剰戦力。  露骨なものだと内心毒づく自分に、何処かで気づかないふりをした。  積み重なったコンテナ、内容物が特殊な暗号バーコードで記されているそれらの林を抜け、日差しから逃げるように横長の建物へと入る。  即座に中にいたスタッフ全員の敬礼が彼らを迎えた。  全員、MSWAD基地から追従してきたMS技師、整備兵、研究者たち。  世界を揺るがす【天使】を相手取るために集められた、有数のバックアップ。  ただ一名を除いて、彼が望む全ての支援体制がここに集っていた。 「……ご苦労、ゆっくりしてくれ」 【ガンダム00】沙慈「僕の義兄はフラッグファイター」【ガンダム00】沙慈「僕の義兄はフラッグファイター」…その2【ガンダム00】沙慈「僕の義兄はフラッグファイター」…その3【ガンダム00】沙慈「僕の義兄はフラッグファイター」…その4 続きを読む ...